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2026.08.31
SH90|Littelfuse SHシリーズ ガス放電管
SH90は、Littelfuse(リテルヒューズ)が提供するSHシリーズのガス放電管(GDT:Gas Discharge Tube)です。
雷などによって発生する急激な過渡過電圧から電子機器や回路を保護するために使用され、DCスパークオーバー電圧90V、5kA(8/20μs)のサージ耐量を備えています。
大きな特長は、5kAの高いサージ耐量と0.7pF以下の低静電容量を両立していることです。低容量のため高速・高周波信号への影響を抑えやすく、通信機器やブロードバンド機器などの過電圧保護にも適しています。
SH Series 90 V 5000 A 2 Pole Surface Mount Gas Discharge Tube
▶在庫・価格・納期・梱包形態・パッケージは製品詳細ページをご確認ください。
SH90の基本仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | Littelfuse(リテルヒューズ) |
| 型番 | SH90 |
| シリーズ | SHシリーズ |
| 製品タイプ | ガス放電管(GDT) |
| 極数 | 2極 |
| 公称DCスパークオーバー電圧 | 90V |
| DCスパークオーバー電圧範囲 | 72~108V |
| 最大インパルススパークオーバー電圧 | 600V(100V/μs)、700V(1000V/μs) |
| インパルス放電電流 | 5kA(8/20μs、10回) |
| 最大インパルス放電電流 | 6kA(8/20μs、1回) |
| 絶縁抵抗 | 1GΩ以上(50V) |
| 静電容量 | 0.7pF以下(1MHz) |
| DCホールドオーバー電圧 | 52V |
| 動作・保存温度範囲 | -40~+90℃ |
| 実装方式 | 表面実装(SMD) |
| パッケージ | 角型SMD |
| パッケージサイズ | 5.0 × 5.0 × 4.2mm |
| 梱包形態 | テープ&リール |
| 標準リール数量 | 900個 |
| RoHS | 対応 |
| 鉛フリー | 対応 |
Littelfuseでは、SHシリーズについて5kAのサージ耐量と0.7pF以下の低静電容量を小型SMDパッケージで実現したGDTとして紹介しています。
特にSH90は90V仕様のため、通信インターフェースやブロードバンド機器など、信号への影響を抑えながらサージ保護を行いたい回路に適しています。
SH90の注目ポイント
5kAの高いサージ耐量
SH90は、8/20μs波形で5kAのインパルス放電電流に対応しています。
雷などによって発生する急激な過渡過電圧から回路を保護でき、通信機器や産業機器など、高いサージ耐性が求められる用途に適しています。LittelfuseではIEC 61000-4-5に基づく5kAのサージ能力を特徴として挙げています。
0.7pF以下の超低静電容量
SHシリーズの大きな特徴が、0.7pF以下という低い静電容量です。回路の信号品質への影響を抑えやすく、EthernetやxDSL、G.fastなどの高速通信インターフェースのサージ保護にも適しています。
また、GDT両端の電圧が変化しても容量負荷値が変化しないことがLittelfuseの資料で示されています。
公称90Vのスパークオーバー電圧
SH90のDCスパークオーバー電圧は90Vで、規定範囲は72~108Vです。
回路に異常な過電圧が加わった際に放電してサージ電流を逃がし、後段の電子部品を保護します。
高周波回路にも採用しやすい
SHシリーズはGHz帯での使用を考慮したGDTです。Littelfuseの参考データでは、代表的な挿入損失は1GHzで0.08dB、2GHzで0.33dBとなっています。
そのため、高速・高周波信号を扱う通信回路でも検討しやすい製品です。なお、メーカーは実際のアプリケーションでの検証が必要としています。
小型の角型SMDパッケージ
5.0×5.0×4.2mmの角型表面実装パッケージを採用しています。
Littelfuseは、この角型形状によってPCBへのピック&プレース工程を容易にできるとしています。高いサージ耐量を確保しながら、基板実装の効率化にも貢献します。
高速に立ち上がる過渡電圧に対応
SHシリーズは、雷サージなどの急峻に立ち上がる過渡電圧に対して優れた応答性を持つよう設計されています。
SH90では最大インパルススパークオーバー電圧が100V/μsで600V、1000V/μsで700Vと規定されています。
SH90の購入前の確認ポイント
SH90を購入する際は、スパークオーバー電圧、サージ耐量、回路の通常動作電圧、実装条件などを確認することが重要です。
特にGDTは過電圧が加わった際に放電する保護部品のため、通常動作時には作動せず、異常時には適切に保護できるよう選定する必要があります。
必要なサージ耐量
SH90は、8/20μs波形で5kAを10回、最大6kAを1回というサージ条件が規定されています。
想定される雷サージや過渡過電圧の大きさを確認し、必要な耐量を満たしているか判断してください。
インパルススパークオーバー電圧
GDTでは、90Vという値だけでなく、急峻なサージが加わったときの動作電圧も重要です。
SH90の最大インパルススパークオーバー電圧は、100V/μsで600V、1000V/μsで700Vです。後段の回路がこの過渡電圧に耐えられるかも確認しましょう。
DCホールドオーバー電圧
SH90のDCホールドオーバー電圧は52Vです。
GDTは一度放電すると、回路条件によっては電流が流れ続ける可能性があります。そのため、特に電源ラインで使用する場合は、サージ後に正常に消弧できる回路条件になっているかを確認することが重要です。
低容量が必要な回路か
SH90の静電容量は0.7pF以下(1MHz)です。信号線への負荷を抑えやすいため、高速通信・高周波回路の保護に適しています。
Littelfuseの参考値では挿入損失は1GHzで0.08dBですが、メーカーも実際のアプリケーションで検証するよう案内しています。
使用温度範囲
SHシリーズの動作・保存温度範囲は-40~+90℃です。
屋外設備や産業機器など温度変化の大きな環境で使用する場合は、実際の周囲温度が仕様範囲内に収まるか確認してください。
他の保護部品との組み合わせを検討する
GDTは大きなサージ電流を処理できる一方、動作時には一定の過渡電圧が発生します。そのため、保護対象となる回路によっては、TVSダイオードなどの二次保護部品と組み合わせた多段保護も検討するとよいでしょう。
SH90単体で十分かどうかではなく、機器全体で求められるサージ耐性を基準に保護回路を設計することが重要です。
SH90の類似製品
SH90の類似製品を探す場合は、DCスパークオーバー電圧、サージ耐量、静電容量、極数、実装方式を比較することが重要です。
特にLittelfuseのSHシリーズには、SH90と基本構造やサージ性能が共通し、スパークオーバー電圧が異なる製品がラインアップされています。
SH75
SH75は、SH90と同じSHシリーズの2極GDTで、DCスパークオーバー電圧が75Vの製品です。SH90の90Vより低い電圧で動作するため、より低い電圧レベルでサージ保護を行いたい場合の比較候補となります。
SH90と同様に、最大6kA(8/20μs、1回)のインパルス放電電流や0.7pF以下の低静電容量を備えています。
SH145
SH145は、DCスパークオーバー電圧が145VのSHシリーズ製品です。SH90より高い通常動作電圧を扱う回路で、同シリーズの特長を活かしたい場合に比較できます。
DCスパークオーバー電圧は116~174Vで、最大インパルススパークオーバー電圧はSH90と同じく100V/μsで600V、1000V/μsで700Vです。
SH230
SH230は、DCスパークオーバー電圧230VのSHシリーズGDTです。
SH90と同じ小型・低容量タイプですが、より高い電圧の回路を保護したい場合の候補になります。SHシリーズにはこのほか、250V、300V、350V、400V、470V、600Vなどの製品もあり、回路の動作電圧に合わせて選択できます。
SL1411A075SM
より大きなサージ耐量が必要な場合は、LittelfuseのSL1411A075SMも比較候補です。スパークオーバー電圧は75Vで、10kA(8/20μs)のサージ耐量を備えた2極・表面実装タイプのGDTです。
静電容量は1.2pFでSHシリーズより大きいものの、サージ耐量を重視する通信・産業機器などで検討できます。
SL1411A Series 75 V 10 kA Surface Mount Two-Terminal Gas Plasma Arrester
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SL1021B090シリーズ
SL1021B090シリーズは、SH90と同じ90Vクラスで比較できるLittelfuseのGDTです。10kA(8/20μs)のサージ耐量と低静電容量を特徴としています。
ただし、SL1021B090は3極タイプがラインアップされており、SH90とは構造や実装方式が異なります。そのため、SH90の直接的な置き換えではなく、保護回路そのものを見直す際の比較候補と考えるのが適切です。
SL1021B Series 108 V 10 kA Medium Duty Three Terminal Gas Discharge Tube
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類似製品を選ぶ際のポイント
SH90の類似品を選定する際は、以下を確認しましょう。
公称DCスパークオーバー電圧:90V相当が必要か
サージ耐量:5kAで十分か、10kA以上が必要か
静電容量:高速信号回路では特に重要
極数:2極または3極
DCホールドオーバー電圧:サージ後に正常に消弧できるか
実装方式・外形:既存の基板に実装できるか
インパルススパークオーバー電圧:後段回路の耐圧を超えないか
特にSH75・SH145などはSH90と同じシリーズですが、動作電圧が異なるため、そのまま代替できるわけではありません。
SH90から置き換える場合は、90Vという公称値だけでなく、インパルス特性やDCホールドオーバー電圧、外形・ランドパターンまで確認することが重要です。


